
その女性は予定時間少し前に来社 チャイムの音で玄関を開けると
 「こんにちは、お約束した○○です」と爽やかな笑顔で挨拶をしてくれた。
ハキハキ快活な話しぶりが、魅力的でとてもバイタリティーな方だと一瞬感じた。
いつもの様に世間話から始まる会話だったが、とても盛り上がり心地良い時間はあっという間に過ぎて、いよいよ本題の話になった。
19歳の時に大恋愛の末、8歳年上の建設会社副社長と21歳で結婚し2児をもうけた。
夫は優しく子煩悩でもあったし平凡な暮らしながら何不自由なく暮らし、家事や子育てがとても楽しかったと話す。
結婚10年が過ぎた頃、夫の会社が多額な負債を抱え倒産に至り、結局離婚を余儀なくされ生活は一変した。
彼女は借金こそかぶらなかったが生活は一挙に困窮し、小学生の2人の子供を育てる為に仕事を探し始めた。
それまで働いた経験がなかった彼女だったが、少しでも収入の多い友人の母親が経営するスナックで働かせて貰う事になった。
その間、実家の母親が子供を見てくれたので何とか頑張れて、無我夢中の生活が続き13年が過ぎた頃
 音信不通だった別れた夫が病に倒れ間もなく亡くなった事を知らされた。
長女は結婚し、長男は会社の寮と子供達は自立しそれぞれの道を選んで巣立ち、丁度生活が落ち着いた時だった。
将来を心配した両親から再婚を促された彼女は、改めて以前のような穏やかな生活がしたいと考え勇気を振り絞って来社したと話す。
働き続けいつも疲れた母を見ていた子供達も再婚には大賛成で、気持ち良く結婚に踏み切れそうだと嬉しそうにこれからの夢を語ってくれた。
明るく天真爛漫誰でパワフル、気さくな人柄は好感が持てた。お見合いはお申し込みを頂いた順にお逢いさせて頂きますとの事。
お相手の理想の条件は「健康で真面目な方でしたら・・・」と謙虚な返事だった。
そして2回目のお見合いで8歳年上の方とお見合いして3か月で結婚が決まった。
彼にとっては初めてのお見合いでプロフィールの写真を見て気持ちは決めていたらしい。
お相手の彼は病気を患い入退院を繰り返した病弱な奥さんの介護を18年続け、2年前に死別された方で
彼女の元気な笑顔に出逢った一瞬で気持ちが決まったと話してくれた。彼には子供がなく彼女も子供達は自立しており、夢だった穏やかな暮らしが実現した。
休日は彼の得意なゴルフを彼女に教えて、来月はグリーンデビユーだと言う。
 仕事先で覚えたお料理が功を奏し彼女は大のお料理好きになり色々な料理を作ってくれるし
彼は「今日の夕飯は何だろう」と帰宅が楽しみだと子供の様に笑った。
病弱な前妻は体力もなくてお料理をする事はなく、彼がスーパーのお惣菜をお皿に並べるのが夕飯だったと話してくれた。
温厚誠実な彼の優しく包み込むような人柄と、幸せを夢見る彼女の笑顔が今の幸せが、時々届く近況報告の頼りに溢れていた。
「この方と出逢う為に頑張ってきた気がします」と静かに話す彼の横で「私もです」と言う彼女の満面の笑みは、仲人冥利に尽き、感慨深く感動だった。相応しい縁はある♪
「人生は縁の結び方」「待っていても縁も運も巡らない」「誠実な生き様は幸せを創る」
【公式HP成婚事例より抜粋:埼玉県北部在住 50代女性】
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